どうも、「かざみわし」の狩谷亮裕です。
仮面ライダーセイバー第10話、放送されましたね。
今回は、ある意味、今までの仮面ライダーセイバー1~9話までの付箋回収といえるような回。
今までだと例えば、アヴァロンに向かう謎を解きながら、街で暴れているメギドを倒す のような、同じ第〇話の中でもストーリーが複数展開されることが多かったのですが、今回第10話では、カリバーとの戦闘から現代のカリバーの正体が飛羽真たち、そして視聴者に明かされるまでをおよそ半分の尺を使い、一気に描いたある種の「答え合わせ」的な回となりました。
それでは、第10話の感想と考察を書いていきたいと思います。
やはり現代のカリバーの正体は先代炎の剣士、上條大地
私は以前第7話の考察記事で、
カリバーの変身シーンにて正体が富加宮隼人であると公式にも、各ネット記事でも出ているのにもかかわらず、はっきりと顔を写さず、太陽光のような光で明らかに素性を隠そうとする意図があったこと、その時少しだけ映った体の全体像のシルエットが富加宮隼人よりも先代の炎の剣士の体格に似ていること。
そして、隼人の息子である賢人の記憶の断片や、飛羽真がよく見る夢として持っていた回想シーンで、上條とカリバーが剣を交え戦っているシーンがあることなどから、15年前のカリバーの変身者は間違いなく富加宮隼人であるが、それと現代のカリバーの変身者については、別に考えた方が良い。ということを掲げて書いてきましたが、いやぁ、当たってよかった。まずはいち視聴者としてホッとしております。
そういう意味で私はカリバーについて触れる際、単に「カリバーの~」と書くこともあれば、先ほどの現代のカリバーの変身者については、 のように「現代の もしくは現在のカリバーは~」と事態をミスリードや深読みのし過ぎによってややこしくとらえ過ぎないように、区分けして書いていた部分もありました。
さて、現在のカリバーの変身者が上條大地であるということが分かり、1話からの謎の一つが明かされたわけですが、まだまだスッキリというわけにはいきません。
9話から登場した神代玲花と、ソードオブロゴスのもう一つの基地「サウザンベース」というワード。依然謎のまま。うさんくさいままです。
そんな玲花が接触した賢人にも何やら不穏な空気が…次の項目ではそこをみていきます。
誓いのなかで揺れる賢人
~『俺たちの物語』という名の”呪縛”~
前回、第9章の相関図の下に書かれていた、
15年前の事件とカリバーをめぐって揺れ動く仲間たち。そして次回、この先の物語に関わる大切な約束が結ばれます。監督にも今後も回想で使われる大事なシーンになることをお伝えして撮っていただいた約束。若いキャストも剣に思いを乗せて良いシーンになったと思います。
という文章。
第10話で結ばれた、『大切な約束』というのは、「俺たち3人。お互いを信じ、助け合い、仲間として。友人として…。それが俺たちの物語になる!賢人の悩みも俺たちの物語だ」というもの。
直前の飛羽真の、いつでも力になる。約束したろ。というのは第5話を受けてのことになっているのは言うまでもありませんが、飛羽真としたら、自分(たち)にも頼ってほしい、1人で悩まないでほしいという思いが出ており、幼馴染みとして仲がよかった飛羽真だからこその言葉ですが、それは同じく10話で、僕は君のことを大切な仲間だと思っています。これからの戦いには必ず必要な仲間だと。 と言った倫太郎もまた同じ。
それを受けて賢人は、俺がカリバーを倒さなきゃいけないって思ってた。それは俺の責任だって。だけど、今はお前たちもいる。もう大丈夫だ。…『俺たちの物語』か。分かった、約束する。と飛羽真の提案を受け入れ、三銃士よろしく剣を重ね合わせ、誓いを立てるわけですが、私はこの項目のサブタイトルとして、「呪縛」という言葉を用いました。これは前話である9話で、カリバーが闇の呪縛に捕らわれろ!といって剣士たちを拘束した時のセリフでした。
後で説明もしますが、これが賢人にとっては『闇の呪縛』に他ならない、重くのしかかった約束となってしまったわけです。
個人的には、カリバーを倒すのは俺の責任というのを聞いた倫太郎の「険しい気づき」とでもいいましょうか、何か言いたそうに動く口元とその険しい表情が印象的でした。
われわれ視聴者にとっては、ソフィアや尾上さんとの会話でこれに関することを聞いているので知っていましたが、飛羽真や倫太郎の前でこのことを話すのは、この”誓い”シーンが初。
この時の倫太郎の表情に現れていた心理が、彼自身も無意識のところで、次回11話での行動。剣士失格ですと賢人に厳しく言っておきながら、ジャオウドラゴンとなったカリバーの前に敗れた賢人を身を挺してかばう。予告にもあったシーンへとつながっていくんでしょう。
一方の賢人の側から10話前半のシーンを見てみると、この時はまだ彼の中ではカリバー=富加宮隼人だとしか思っていませんので、仮にカリバーを倒せるとしても、「賢人、また背のびたんじゃないか?」という回想もあった通り、親子関係のギクシャクであったり、いざ、真相を父に問いただすとなった時の覚悟であったり…単に自分の父親が組織を裏切り、皆に迷惑をかけた というだけでは済まない、息子というポジションにいるからこその苦悩があるわけです。
飛羽真は賢人や倫太郎のことを思って、『俺たちの物語』と たちの中に、自分たちも入れることによって。ある種の連帯責任にすることによって、1人で悩むなよ という空気感を伝えたかったのでしょう。
けれど上記のような感情やジレンマを抱えている賢人にとっては、賢人の悩みも俺たちの物語だ。『俺たちの物語』と土足で勝手にごちゃまぜにされるのは、複雑なものがあったに違いないと察することができます。
話は少し変わりまして。
当時は長くなるので記事の中身としては省略して、その代わりに5話感想①記事の紹介文として、
賢人が父隼人の「また背のびたんじゃないか」を受けて耳元を気にするシーン。
あれね、小さい子供からすると、こういうトラウマってあるんだよなと。自分のことも思い出しながら見てました。
こういう風に書きました。私にも似たような経験があって。
私もどちらかというと人に弱みを見せるのがニガテな方なので、私の場合は、その当時、自分が理想の人物像として憧れ目指していたある女性と、かつての自分が口グセのように使っていた「大丈夫」というフレーズと、優しく私の肩を叩く仕草。
これが今の私の一種のトラウマのようになり、今でも体に触れられることに関してピクッとしたり、この時の賢人のようにかつて話していたシーンがフラッシュバックして耳の内で何回もリピートされ、眠れなかったりということは今でもあります。
あと、結婚じゃないから「破局」という言葉は不適切かもしれませんが、「あのときはよかったなぁ」と当時の良好な関係の時をリピートされる音声とともに思い出し、なんでこうなったかなぁ…と似たような景色を歩いていると思い出したり。似たような人と出会うと思い出したり。
特に男というのは、そういうものなのよね。
話はそれましたがたぶん、この時の賢人もかつての私と似たような心情だったと思います。たぶんね。
そして、5話感想①の中で私は、
仮面ライダーとしての変身を解くということは、仮面ライダーではなくなる。つまり『仮面』を脱ぐということ。
これは声をかけた賢人も、負の感情や真相を打ち明けることの辛さ等すべてを相殺して整理ができたという意味。
飛羽真が”答え”を求めた時には、晴れやかな気持ちで・堂々と真相を話すことができる。
などと書きましたが、そう簡単に気持ちの整理・相殺ができていたわけではなかったんですね…。
そういう意味で言うと、カリバー=富加宮隼人ではなくて賢人もひと安心 かと思いきやそうではなくて、それならそれで新たな感情が出てくるわけで。
それは終盤で変身の解けた上條に対して賢人が言っていた、「なぜお前がカリバーなんだ?父さんはどうした!」だったり、「お前が父さんに裏切りの罪を着せたのか!?」などのセリフに出ているので、私がとやかく言う必要もないでしょう。
その後に、上條と自分の所属している組織のトップ的な存在であるソフィアが会っているとなるともう、それはね。
本当は、隼人と上條そしてソフィアの3人が写っている写真。あれからも分かるように上條とソフィアは旧知の中であり、若い剣士たちの前では言えないようなことでも、昔の事件について遠慮なく話せるし、2人だけだから話せることだってあるでしょう。
次回予告にもあった、2人が河原で話しているシーン。ソフィアの動きを不審に思った賢人がどのタイミングで割って入るかによって、この2人の会話がどの程度聞けるかも変わってくるかと思いますが、私はここで15年前の事件のこと、上條自身が追い求めている本当の真実=真理について。上條と隼人が入れ替わった経緯やタイミングなど。もちろんこのシーンだけで全部は分からなくてもその一部、もしくはこれらについての考察ができるピースぐらいは語られるのかなぁ。語られてほしいなぁと思っています。
そこへ賢人が乱入してきて、「まさか裏でつながってたのか。お前は俺の全てで倒す!」となるわけですよね。先ほども書いたように、本当はソフィアと上條だから。しかもこのタイミングだからこそお互いに話せることがあって、2人で会おうという判断をしたのでしょうが。
しかし、今のメンタルの賢人にはそんなこと関係ありません。そりゃ2人のこの絵ヅラ見れば、そうなるわな。という感じ。この、ちょっと一歩引いて考えれば冷静になれるんだけど、冷静さを欠いて周りが見えずに突っ走っていくこの感じ。賢人の責任感あふれる真面目肌と、若さゆえですね。賢人の父である隼人も、かつての若かりしころはこんなかんじだったんだろうなぁ となぜか想像できてしまいます。
11話のタイトルでもある、「乱れる雷、広がる暗雲」というのは、賢人の心情を的確に表現しているワードであり、また強化されたカリバーの闇の力の強大さも表している、このタイミングでの11話にピッタリなタイトルだなと思います。
タッセル、あなた絶対なんか知ってるでしょ?
そんな盛りだくさんな展開だった第10話でも、いつものように、ボンヌレクチュ~ル と陽気にストーリーテラーを務めてくださったタッセルさん。
でも、今回はいつもと雰囲気が少し違うだけでなく、真顔で。でも大事なことをサラッと言ってくれましたね。タッセルさん?
最後の項目としてタッセルの残した重要発言の整理を兼ねたミニ考察で終わりたいと思います。
タッセル重要発言 ~オープニング~
なんせ、闇の剣は最初に生まれた2本の聖剣の一つ
私も最初、ポ~ッと聞いていたので聞き逃していましたが、なんという重要な爆弾発言を!
第6、7話の考察のアヴァロンのところで散々書きました、「まばゆい光と二匹の竜が重なり、世界の谷間に道を示す。」この文言。
禁書に存在が記されているほどの重要場所の扉を開く存在としての2匹の竜。
他の聖剣やライドブックと違い、ドラゴンだけブレイブドラゴンとジャアクドラゴンの2種類がある。そして、この2つが交わると度々起こる、剣の「共鳴」現象…。
これらの共通点・類似性から考えても、最初に生まれた2本の聖剣というのは、火炎剣烈火と闇黒剣月闇ではないかと思われます。
大穴としては、第10話放送後に発表されましたが、セイバーの劇場版に登場する、絶対に読んではいけないとされている、ある意味”禁書”扱いの「破滅の本」。それとの関連性がある仮面ライダーファルシオン/バハト。
この「バハト」はおそらく、バハムートから来ていると思われますが、バハムートとは、本来は世界を支える巨大な魚に似た幻獣なのですが、日本ではファイナルファンタジーシリーズや、神撃のバハムートなどの存在により、ドラゴンや竜として認知されていることが多く、セイバーの世界線でも、禁書や2匹の竜との関連性が疑われることからこちらの認識でよいかと思われます。
バハトもソードライバーか、それと類似したドライバーで変身しているので、この3つの聖剣が最初に生まれた2本の聖剣の一つに当てはまるとみて間違いないでしょう。
タッセル重要発言 ~エンディング~
私もそろそろ、彼に会わなければ。
これはシンプルに9話冒頭で、アヴァロンで飛羽真を待ち受けていた白いフードの男のことを「そして、彼にも会った。」と何か彼について知っていそうな口ぶりだったので。そして、10話近辺でタッセルが「彼」と呼んでいた人物を探すと、最初にヒットするのが白いフードの男。
ここはシンプルに。あまり考えこまないのが得策かな というのが、私の経験からくる推理ですが、どうでしょうか?
今回も盛りだくさんな内容でしたね。
本当はもう一つ、飛羽真の記憶によく出てくる謎の少女。彼女についても書きたかったのですが、それは長くなるので本記事の紹介文にて推察しようかなと思います。
私のFacebookからも見れるように書いておきます。
それでは、今日はこの辺で。
~風の向くまま。気の向くままに~