どうも、「かざみわし」の狩谷亮裕です。
先日、こんな記事を目にしました。今日はその記事にものすごく共感したよ~ というお話です。https://note.com/ken0319/n/n6cf93e630fbb
Contents
私の運命の一冊との共通点
その記事のタイトルは「カードゲームの強い人の特徴」。
その名の通り、カードゲームの強い人の特徴をカードゲームに『勝利』することに重きをおいて書かれています。この記事で私が参考になった&そうそう!と思った点を挙げていきます。まず、
1番多いのが○○を使って勝ちたい
そして次に多いのが人とは違うもので勝利したい。
ただゲームに勝利”のみ”を求めるなら
そんなもの捨ててしまえ
「そんなもの捨ててしまえ」とまで書かれてしまって、書かれたご本人も叩かれるのを覚悟で断言します。と言われていますが、読んだ私も、キツく言い切ったなぁ~と感心しながら読み進めていくと、なるほど!と唸らされました。というのも、
デッキを作る上で試行回数の差です。テンプレート構築というのは数々の人が考え最適化した構築の上に成り立つものです。
これも引用になりますが、数々の人が考え、最適化した上に成り立つテンプレート構築。その試行回数やプレイング(その人が持つ知識量の差)によって、テンプレート。つまり教科書に載っているような”お手本”が成り立っているのだ。というこの文章。
これを読んだとき、私の中にかつて経験したことと、私の考え方の価値観。私の人生観を変えたといっても過言ではない一冊の本のことを思い出しました。それは、このポケモンバトル奥義シリーズ。です。
※画像は真バトル奥義Ⅶ
私とポケモンバトル奥義シリーズとの出会い
私の父は本を読みだすと長いので、その間自分も何か読み物がないかなぁ~ と思っていたところに、攻略本のエリアでもないのに「ポケモン」の本が置いてある。他に目を引くものもないし、時間つぶしに読んでみよう。これがこのシリーズと私の出会いでした。
ところが、それまでポケモンのゲーム攻略のような、カラフルで、イラストやマップなどがあって…というのをイメージしていた私。学校の教科書などの字ばかりの本はもちろん、白黒で単調色が基本というのでマンガも嫌っていたこんな私でしたが、開いてみてびっくり!
ご存じの方もいると思いますが、この本は、基本白黒で字ばかり。ページの上部分が少し表紙と同じ色(画像の真バトル奥義Ⅶの場合だと、「真」や「奥義Ⅶ」の部分がピンクなので、ページの上や端が、申し訳程度にピンクで塗られている)程度の色使い。あとは本当に字ばかりの、いわば『バトルに勝つための専門書』。書いている内容といったら、
例)キノガッサは、○○で、今流行のこんなポケモンには強いが、こんなポケモンには弱い。〇〇(特定のポケモン名)に対抗するために低確率であるが、この技を覚えさせている場合もある。 この辺はなんとなく分かるのですが…
例)キノガッサ「きあいのタスキ型」A:252,S252,:B4 ?となりました。
後々、本に書いてある構築どおりに6体ポケモンたちを育てたので分かったんですが、実はこれ、ポケモンの「努力値」と呼ばれる数です。これが4上がるごとに、ゲーム画面上では(目に見える数値として)1上がる。とか、各努力値の最大値はどのポケモンでも一律255まで とか。細かい決まりがあるんですが、最初見た時は「何?」ってなって、本格的に対人バトルで勝ちたいと思ったとき、最新のこのシリーズの本を買って、Youtubeなどで勉強しながら、本を読みながら、作っていったわけです。
ひねくれもの少年の天狗のハナが折れた瞬間
~つきつけられた「負け続き」という現実~
当初。白黒&字ばかりで見た瞬間パタリ と本を閉じていた私が、なぜニガテなジャンルの本を開き、その通りにポケモンを育てようと思ったのか? それは、ポケモンBW2のPWT(ポケモンワールドトーナメント)での連敗がキッカケでした。
PWTに限った話ではありませんが、ポケモンの「バトル施設」と呼ばれる場所では、CPU。つまり相手のコンピューターもキッチリそれなりの技構成と、先ほど言いました、「努力値振り」でこちらに向かってきます。
ですから、こちらもそれに応えてしっかり努力値を振らなければ、まともに勝たせてはくれません。『努力値』だの、なんだの難しい言葉を抜きに言いますと、
普通に、何も考えずに冒険をし、ゲームのストーリーを進めていく中で強くなった『思い入れのある相棒』たちでは、バトル施設でのポケモン勝負では、”1勝するのも”一苦労。(フロンティアクオリティ)ましてや○○に勝てないから といって即席で相性有利なポケモンを捕まえてきて、レベルを上げるなどということでは、話になりません。(今では大分ラクに初心者でも簡単に、バトル用のポケモンを育て上げるシステムができましたが)
その当時プレイしていた、BW2 時代の私の心境を文字にすると、
シロナのガブリアスに勝てないからといって。しかも、こんな本に書かれているのは、流行りの、強いポケモンだから、強いヤツのマネごとをしたら勝つのは当然。だったら本やサイトに書かれていない、意外なポケモンの意外な技の組み合わせで、ワッと驚くようなことをして勝ってやろう。
ポケモンの世界大会のような、人が見たらどよめきがあがるようなポケモンを育てて、著名人をアッ!と言わせてやろう。ヨシ、まずはコンピューターから腕試しだ。
というような下心丸見えの状態の、ちっちゃな野望は当然のごとく砕かれました。しかも、単調な分かりきった考えしかしてこないCPU と少しバカにしていましたが、そのCPUにです。
具体的には、シロナのガブリアス@きあいのタスキ
基本こちらが不利なポケモンを出さなければ、「つるぎのまい」で攻撃力を上げて殴ってくるので、耐久力の高いナットレイに「めざめるパワー(氷)」を覚えさせれば、相手の攻撃を一発は耐え、相手のCPUの弱点をつけるときはつく。つけないときは「つるぎのまい」で威力を上げてから攻撃という思考パターンは分かっていたので、こちらには、
- ①「つるぎのまい」のターン。
②威力の上がった「じしん」(?)を喰らうターン。←半分強のダメージで耐えて行動
③ひんし になるターン。
相手の方がすばやさは高く、先に行動できるので、こちらには、①、②の2ターンの猶予があり、しかもガブリアスのタイプ相性で氷は4倍のダメージを与えられるので、予定では、1回目で半分、2回目で残りの半分を与え、相手のガブリアスを「ひんし」にし、3対2の対数で有利な状況をつくる つもりだったのですが、何度やっても、1回目で4分の1ぐらいしか入らず、ガブリアス対策で持ってきたこちらのナットレイが、逆に相手のガブリアスにやられる。言うなれば相手の”カモ”の状態が続きました。
もうこの時点で、「そりゃそうだよ」とツッコまれている方も多いと存じますが、ナットレイの「とくこう」の種族値はもともとからすごく低く、(実際、私のナットレイの「とくこう」の数値は20)そんなナットレイに特殊攻撃(とくこう)である「めざめるパワー」を覚えさせても、いくら相手のガブリアスの4倍弱点をついたところで、想定のダメージ以下になるのは、よく考えれば当たり前のことで、やはり横着をしたり、努力値を振るのを「わけがわからないし、時間がかかる」と面倒くさがっていた、在りし日の私には、負け続きという結果が相応だったのです。
私は、幼いころから上述の、
「こんな本に書かれているのは、流行りの強いもの(やり方)だから、強いヤツのマネごとをしたら勝つのは当然。だったら本やサイトに書かれていない、意外な組み合わせで、ワッと驚くようなことをして勝ってやろう。」という少々ひねくれた考えを持っていましたので、ポケモンなどのゲームだけでなく、趣味の将棋や学校の勉強でさえも、『人の教えを乞う』たりするのはすごく抵抗がありましたし、
これも上述のような「学校の教科書などの字ばかりの本はもちろん、白黒で単調色が基本というのでマンガも嫌っていた」性格だったので、教科書は学校Onlyで開くもの。家に帰ったら、あとはプライベートで好きなことをする時間 と宿題などにも極めて消極的でしたし、それぐらいでしか教科書やテキストを開くということはしませんでした。開く時はかなりイヤイヤ。学校で勉強という学生としての仕事をやっているんだから、もういいじゃん。ぐらいの気持ちで。
改めてその時の自分を思い出しながら書いているのですが、自分でも、相当ひねくれていると思います。ハイ。
プライドも捨て、1からのスタート
~1年越しに、悔しさを晴らしたい!~
ところが、PWTの相手のコンピューターにすら負け続き。取れる対策を取っても負け続きというのがよほど悔しかったのか。ポケモンからしばらく距離を置いていました。
しかし、翌年「ポケットモンスターX・Y」で努力値振りが以前よりしやすくなったと聞き、実際にその機能「スパトレ」を使って、本の通りにやるのはイヤというプライドも捨て、ちょうど写真の本とYoutubeを何度も見ながら、バーディー1つ。数にして6体分をレベル1から。文字通り私もレベル1から。ポケモンと己の心を鍛え上げました。
先述の「後々、本に書いてある構築どおりに6体ポケモンたちを育てたので分かったんですが、」や、「本格的に対人バトルで勝ちたいと思ったとき」というのは、このぐらいです。ソフトの発売時期から逆算すると、2013年末~2014年初頭ごろかと思われます。
そうすると、「ポケットモンスターX・Y」のバトル施設に相当する「バトルハウス」では、これまでのバトル施設での連敗や苦い記憶がウソのように、連勝するのがグッと楽になりました。←まさに「おはよう太陽」。私のポケモンにおける夜明けであり、「グットラック」 という小さなシャレは置いておいて…。
もちろん連勝記録を試す場所なのですんなり とはいきませんでしたが、最終的には自分の中で目標と決めていた『本気のボス=バトルシャトレーヌたち を倒す』ことをすべてのバトル形式(シングル,ダブル,トリプル,ローテーション)で達成し、見事50連勝を収めることができました。
これが初めてのバトル施設本気ボス撃破の瞬間でした。
以後、「ポケットモンスターサン・ムーン」の「バトルツリー」まで、『本気のボスをバトル施設で倒す』ことを目標に定め、毎年それを達成していました。そして、勢いそのままに通信対戦で行う対人戦においても、勝つことができるようになり「ポケットモンスターX・Y」が私の初めての”通信対戦デビュー作”にもなりました。
苦労して、性格厳選や努力値振りなど。ポケモンをタマゴから育て上げ、『バトルで勝つ』ことを前提にするというのは、経験者なら分かっていただけると思いますが、途方もない時間・労力・精神力を要します。
ポケモンをはなから『バトルで勝つ』ことを目標に育て上げるポケモントレーナーのことを「(ポケモン)廃人」、また、ポケモンをレベル1から育て上げる必要があるため、育てたい型にあった性格の厳選をするには、違った性格の個体が生まれれば、また一からリセット というのを繰り返す都合上、タマゴをかえすのに適したロード というのが作品ごとに存在し、これを「廃人ロード」と言ったりもしますが、その前に心が「廃人」になってしまうことも少なくありません。
本や教科書、テキストには、基本の「キ」の字が詰まっている。
~応用は基本が下積みされてこそ~
こうした並大抵ではない努力の末につかんだ勝利というものには、相手がCPUであっても、対人であっても関係なく、何物にも代えがたい、込み上げてくるものがあります。
この感情を味わった一人の人間として分かることですが、あぁ~勝てたと ある種の虚無感に入り浸っている時、私は思いました。やっぱり、本に書いてあることって、確かなんだな。本の言うことにも、したがってみるもんだな と。そして私は気づいたのです。
本や教科書、テキストには基本のキの字が詰まっている。基本が下積みされてこそ、応用や他人の思いつかない自分流のプレイができるのだ。
そしてそれはゲームだけでなく、趣味や勉強。あるいは人間の人生そのものにも当てはまるのかもしれない と。
まとめ
~テンプレートとは、数々の人が考え最適化した構築の上に成り立つ~
私の今までの人生。20数年生きてきましたが、まさかポケモンの『バトル教本』に価値観を変えられる日がこようとは。
この本に書いてあること。そして、この本から学んだことは、一番最初に戻りますが、
デッキを作る上で試行回数の差です。テンプレート構築というのは数々の人が考え最適化した構築の上に成り立つものです。そして、
1番多いのが○○を使って勝ちたい
そして次に多いのが人とは違うもので勝利したい。
ただゲームに勝利”のみ”を求めるなら
そんなもの捨ててしまえ
という「カードゲームの強い人の特徴」の記事から引用したこの言葉の中に、ギュッ!と凝縮されているわけです。
要は、最初っからアレンジしたり自分流 などと意地をはらずに、教科書どおり。基本に忠実に学ぶところから始めよ ということですね。
長くなりましたが、それでは、今日はこの辺で。
~風の向くまま。気の向くままに~