考察

『PSY』と”心”の関係性について

どうも、「かざみわし」狩谷亮裕です。
今日は、ポケモンのエスパータイプやその使い手であるジムリーダー、四天王などを例に挙げながら、『PSY』と”心”の関係を簡単に考察してみたいと思います。

私が『PSY』を意識したきっかけ
~カードファイト!! ヴァンガードに登場した『PSYクオリア』~

まず、私が『PSY(サイ)』という言葉を意識するようになったのは、アニメ カードファイト!! ヴァンガードに登場した『PSYクオリア』という、カードの声が聞こえ、どのタイミングで、どのカードを引き、自分と相手の盤面はどうで、どんな感じで勝利(敗北)する という勝負の結末が見える(感じる)という能力でした。

このアニメでは、カードに描かれているユニットたちはただのイラストではなく、「惑星クレイ」という地球によく似た惑星で地球とつながっており、イメージ力の強い人にだけ、勝負をしている時やデッキを組むためにカードと向かい合っている時=カードに描かれたユニットとつながっている時に、ユニット側からプレイヤー側にアドバイスのようなかたちで話しかけることでプレイヤーと意思疎通をし、それが『PSYクオリア』の発現 という形で表出する というものでした。

この能力は誰にでも扱える・発現するというものではなく、あくまでイメージ力の強い人にだけ感じることのできる能力であり、当時小学6年~中1の年だった私には、『PSYクオリア』≒超能力のような解釈でした。
この手のものはアニメやゲームの題材のエッセンス的要素としてよく描かれることが多いように思えます。

ポケモンにおけるエスパータイプ使いの人たち

それから数年……私はポケモンをプレイしているときにふと思いました。あれ?ポケモンのエスパータイプの使い手って、自分も超能力者であったり、もしくはそれに類する能力の持ち主であることが多いよな と。

ちょうどポケモン作品には、エスパータイプを得意とするエキスパート(この記事でのエキスパートとは、ジムリーダーか四天王であることを指す)たちが、各世代ごとに一人は第7世代※を除いて必ず登場しているのもあって、数が多い=いろんな人生を送っているキャラクターが多く考察のバリエーションが豊富=検証しやすいという理由もあったんですね。それで私は過去作~最新作まで。そのキャラについてまとめられている記事なども参考にちょっとリサーチしてみたんです。
全員挙げると、とても長くなるのでその一部をご紹介します。

※世代とは…ポケットモンスター作品で例えば3年など。ある一定の期間内に発売されたゲームプールを1つの世代として『第7世代』などの区分け的な意味合いで呼ぶことが多い。世代を分ける一つの要素・特徴としては、ポケモンの通信交換など、各世代ごとの互換性(つながり)があるかや、ポケモンの種類、アイテムなどのゲームシステムの側面から分類されている。
参考リンク:ポケモンwiki 世代

 

ナツメ:ジムリーダー 世代1
幼少期からスプーン曲げなどのエスパーが使用でき、未来予知も可能。
ゲーム版でも戦闘前の会話で「あなたがここに来るのはわかっていた」といい、幼少期のことを話す。
アニメでは、感情に乏しく、幼い頃の自分の姿を模した不気味な人形を持ち、超能力で喋らせている。母親や自分に負けた挑戦者を人形にしたり、敗北したサトシ達を小さくしておもちゃのドールハウスに閉じ込めて危害を加えるなどしていたが、最終的に心を開き、和解する。

カトレア:四天王 世代5
幼いころから生まれ持った超能力が制御できず、勝負に負けたりするなどの感情の起伏で超能力が暴走するため、かつてはポケモン勝負を禁じられていた。
実際に彼女自身は第4世代のバトルフロンティアの施設の一つ「バトルキャッスル」に既にオーナーとして登場していたが、この理由により、バトルは彼女の執事でもあるコクランが代行(一応、彼女がコクランにポケモンの行動を伝える、疑似バトルの形式で間接的にはバトルに参加していた)。
第5世代では数年が経ち、成長してイッシュ地方の四天王として登場。超能力の制御も可能となり、プレイヤーとバトルをすることになる。

ゴジカ:ジムリーダー 世代6
ジムリーダーとしてのキャッチコピー「星明かりで 道を つくる人」の通り、「星の声」を聴くことで未来予知や自身の見たものの可視化もできる。(関連性は不明だが、彼女がジムリーダーを務めるヒャッコクシティには、カロス地方で有名な歴史ある日時計がある)
ポケモンに浮かせてもらった方が最大限超能力を発揮できるようで、ジムバトルの際は軽い浮遊状態で行う。その能力をいかし、占い師を本業として活動している。

フウラン:ジムリーダー 世代3
双子のきょうだいで、生まれたときからずっと一緒のため、お互いの考えていることや言おうとしていることが分かるようだ。
こちらは、上記のような目立った超能力というわけではないが、双子ならではの意思疎通やその以心伝心さ からのイメージでエスパータイプの使い手に分けられたか。
これがエスパータイプに分けられた理由ならば、実際にもありえそうなケースである。

 

と、このように一口に”エスパー”といっても多種多様で、現実に実在しそうにないものから、身近そうなモデルケースまで、本当に色々。最新作の第8世代では、冒険の舞台、ガラル地方のエスパータイプのジム といえばこの人の家系。という、先祖代々に渡って超能力を言わば”世襲”しているケースまでも登場しました。

私たちのいる世界でも、フウとランのような双子で…というケースは可能性として十分あり得るし、他のジムリーダーや四天王ほどまでとは行かなくても、例えば、サヴァン症候群などの、ある一つの面ではハンディを持っているが、また別の分野(例えば電車・バスの時刻表を丸暗記したり、一度聞いた曲を楽譜も見ずに覚えきっていたりなど)では突出した能力を発揮するという例もあるし、また人間の体の本能的なこととして目が見えなくなったから、耳が発達し、ある種の絶対音感のようなものが身についた のような、ハンディを負って本来のようには使えない器官を補うかたちで、別の器官・別の能力を発達させる力が、私たちの体には自然と備わっていると聞きます。

類まれなる能力と『孤独』との関係性

しかし、今回の命題である『PSY』と”心”の関係に踏み込むべく、もう一歩考察してみると、そこに、精神面での影響。特に「孤独(感)」が影響していると思うのです。
もう一度前に戻って例を挙げるとカードファイト!! ヴァンガードの主人公、先導アイチもいじめられっ子で周囲と馴染めなかった小学生時代を持ち、もう一人のPSYクオリア使いである雀ヶ森レンも、憧れの存在である櫂トシキに近づこうと強さを追い求める途中で、PSYクオリアを発現。その能力を受け入れられない周囲の人間や「本当の強さではない」とPSYクオリア自体を忌み嫌う櫂自身とも決裂。自分の元を去った櫂に対し、「捨てられた」という激しい憎悪と孤立感を抱くようになるなど、暗い過去を持ちます。

さきほどまで挙げてきたように、ポケモン作品におけるエスパータイプ使いたちも、全員が全員 というわけではないにしても、ナツメは、エスパーの技術を磨くことに熱中するあまり友達に恵まれず、それを止めようとした両親すら、一度は家から追い出した過去(アニメ版設定)を持っているし、カトレアも、もともと持っていた能力が原因で、ポケモン勝負(やりたいこと)を抑制されており、多感で様々なものごとに触れる時期に抑制・抑圧を余儀なくされた というのもある種の孤立感につながると考えると、一つの共通点といえるでしょう。

それらの裏付け というほどではありませんが、『PSY』という単語も、psych:構え、集中させる、不安にさせる やpsychology:理学、理状態など、とにかく”心”やそれに関係する精神面の気持ち(集中、不安)というのが出てくる。
また、エスパータイプの強力な技マシンの一つである、「サイコキネシス」も英語にすると、psychokinesis であり、きちんと「PSY」が刻まれています。

まとめ:『PSY』と”心”の関係性について

ここまで『PSY』と”心”の関係性について と題して考察してきましたが、いかがでしたでしょうか。私自身、小学生時代は学校で唯一の車いすで、昼休み、みんながサッカーや野球をしているのに加わることができず、放課後「今日は○○くんところに集まって遊ぼう」といっても行けず だったので(たまに声をかけて集まるのを自分の家にしてもらうことで、それは解決できましたが)基本的にはひとりでゲームをするか、カードゲームのカードの効果をアニメなどで見てすべて覚えて、一人二役で脳内で敵・味方に分かれさせてバトルを楽しむ妄想をするかをしていたので、イメージ力はついたと思っています。

はじめにも書きましたが、ちょうどそのころ始まった「カードファイト!! ヴァンガード」のキャラクター。櫂の口グセが「イメージしろ。イメージはお前の力となる!」だったので、それに誘われるようにイメージしていたら、ずいぶんと前の出来事でも動画再生しているかのように鮮明に。しかもカラーで覚えておけることもできるようになったし、印象的なことさえ覚えていれば、その日の他の出来事も付随して引っ張りだせるくらいには向上しました。

例えばヴァンガードの第1シリーズのアイチたちがチームQ4として初めて地区予選に出た日。(後の調べで第16話)に叔母の再婚を知らされ、アニメの次回予告をみてから、近所の店でお祝いをしたなぁ。時間は6時30ぐらいからだったけ とかね。

※この場合、アニメのシーンを覚えていて、そのあと家族で叔母のお祝いをした という付随した2つの情報を覚えているので、お祝いをした日いつだっけ? となった場合、アニメのシーンから第何話かを割り出しさえできれば、お祝いの日もでてくるといった具合。
私の地域でヴァンガードは当時は火曜5時半~6時までの放送だったため、『次回予告をみてから』行ったということは、だいたいの食事に行った場所についた時間も逆算できる というわけです

それと、よく集まる人たちのグループを観察し、「○○くんと○○くんたちは、今日も集まって野球の話をしているな」とか、「○○ちゃんたち同士で集まって、登下校していることが多いなぁ」など。自分なりにグループの研究・観察を勝手にしてました。

同じくらいに psychology 心理学にも興味を持ち始めたことも、この記事をいつかかこう、いつかかこうと思わせた一つのキッカケだったかもしれません。

最後に。極めて私個人的な意見ではあるんですけれども、私の好きなジャンル同士の記事が書けて個人的には、ものすご~い満足感と達成感で溢れています。が、命題である『PSY』と”心”の関係性について は記事を書くにあたって私なりに調べましたが、しっくりくるこれといった解えは見つかりませんでした。
しかしこれまで述べてきたようなことから、『PSY』と”心”には何かしらの関係性があると思ってなりません。

それでは、今日はこの辺で。
~風の向くまま。気の向くままに~