考察

仮面ライダーセイバー 悪役サイドに早くも不安!? 彼らの目的は微妙に異なっている?

どうも、「かざみわし」狩谷亮裕です。
仮面ライダーセイバー。ついにはじまりましたね。
とはいっても、まだ1話しか終わっていないので、1話の感想 みたいなかんじになりますが、ごく簡単に思ったことをまとめてみようと思います。

仮面ライダーセイバー初回
~なんといっても、盛大なCG~

まず、セイバー1話をみて思ったのは、これまでにないほどの豪華で盛大なCG。変身のときも、ワンダーワールドの世界線も。公式サイトによれば、「普通に外で撮影しているように見えるシーンも実は背景映像に人物をリアルタイム合成して撮影所内で撮っていたり」するなど、これもコロナ対策。そして万一撮影が緊急事態宣言中のように中断したとしても撮影が途切れることのない工夫のひとつでしょう。かぎかっこないは東映番組公式サイト から引用したものですが、同サイトのプロダクションノートを読んでも、至る所にコロナ対策の新たな手法とスタッフさん等の苦労の足跡が見てとれます。

その工夫を施した手法の一つが、「ライブ合成」。
公式によれば、お天気キャスターのアレ。飛羽真が自分の本屋を訪れた子どもたちに「アリババと40人のとうぞく」を読み聞かせているシーンで用いられました。全体的に派手で、最近のゲームかと思うほどのキレイさを誇るCGに朝から感心させられっぱなしでしたが、個人的にお気に入りのシーンは、ゴーレムメギドがセイバーとの戦闘中に本をめくり、砂漠のようなフィールドでバトルした、あの一連のシーン。

まるで古代エジプトを連想させるような音楽とともに戦いが繰り広げられる中、ときどき写る十字架のような大きな聖剣。セイバーとして戦うことになった飛羽真の運命を象徴するかのように、セイバーが写っているカットにしかあらわれていない。メギドが写っているカットでは、大きな聖剣は写っていないんです。
私はあれを見るとバトルスピリッツに登場した、「光の聖剣」や「闇の聖剣」を思い出しました。

あの手の聖剣は、様々な剣や民。転じて世界を守っている大いなる剣 というイメージが勝手についているので、あの聖剣がワンダーワールド創世の地 とかだったり…。
そういや、タッセルの語りのシーンでも暗くてよくわかりませんでしたが、剣に選ばれし戦士たちが10人いて、目線の先にある大きな剣をみあげるように立っている回想シーン。あの剣とセイバーとともに写った剣がイコールだったら…これだけの情報でも、考察してしまいます。

あと、今回は剣が人を選び、仮面ライダーとしての力を与えるようなので、先代のセイバーのように、先代のカリバーもいて、カリバーの剣に選ばれた者は、今年や15年前だけでなく、代々大いなる本をわが手にしようと目論んでいるのだなと推察できます。
細かいことをいうと、タッセルが最初に開いた本も、飛羽真がワンダーワールドに巻き込まれたときにとっさに取り出した本も、飛び出す立体絵本のような類似したものであることも気になりますが、言い出すと本当にきりがないので、次の項目へいってみましょう。

悪役サイドに早くも不安!?
~彼らの目的は微妙に異なっている?~

私は悪役が大好きなので、やはり注目してみてしまったのは、仮面ライダーカリバーと人間体を持つ、幹部メギドたちでした。メギドらの目的は、人間を消した状態で、アルターブックを使って、ワンダーワールドのような世界を作り出すこと。

あるいは、ゴーレムメギドが倒された後のズオスの「世界はつながったのだからな」という発言から、私たちの暮らしている「地球」と自分たちが本来住んでいる世界をつなげ、自分たちが住みよい世界に「地球」も変えてしまおう というもので、摩訶不思議なワンダーワールドも、メギド達が新たな世界を作ろうとしたが、人間が剣を守るために結成したソードオブロゴスの者たちと、それに賛同した剣たちに阻まれ、侵略しかけの中途半端な状態で世界がかろうじて存在をとどめている。こういった形かもしれません。

この設定は仮面ライダーというより、戦隊ものやプリキュアでよくある構図ですが、今回のセイバーは(コロナ対策ということもあり)ファンタジー要素が強めになっているので、本来ならライダーではあまりないですが、こんなオチも展開的には十分考えられます。

少しそれましたが、それに対しカリバーは、大いなる本をわがものにしようとする裏切りの剣士にして人間 のはずです。ちょうど自分も暗躍していたが、ソードオブロゴスの面々に野望を阻止され、彼らを良くは思っていないと。ならば、目的は違うけれども敵の敵は味方 ではないですが、彼らメギドを利用してやろう というわけです。

よくよく考えるとメギドの面々は、アルターブックを使い、世界を変え、複数の本を完成させようとしています。が、そのアルターブックを取り出し、与えたのはカリバー。つまり人間なわけです。カリバーが「岩石王ゴーレム」のアルターブックを取り出した、普段は壁のようになっているあそこも、高確率でソードオブロゴスの書庫のような場所につながっているorつなげていると思われます。次回飛羽真らが出会うことになるソフィア。彼女がいるソードオブロゴスの本拠地。”ノーザンベース”の背景や本棚が、カリバーらの拠点のそれと非常に雰囲気が似ています。

このことについては、公式予告でソフィアが先に映っているので、1話のカリバーが本を取り出す最初のシーンから私は疑いの目を向けました。これらからも分かるように、
「この世界に人間など必要ない」と、さも自分たちの力だけでやっているかのようにいきってますが、さらっと、一人の人間の思惑のために利用されているのはスケスケです。その証拠にズオスが「世界はつながったのだからな」と言った同じシーンを文字に起こしてみると、

レジエル:この本の続きはまた書けばいい。
ズオス:世界はつながったのだからな
ストリウス:もう一冊は、間もなく出来上がります。
カリバー:失われた炎の剣が現れたか。これで他の剣士たちも動き出す。

とメギド達は自分たちの目標である、『本=アルターブックの完成の事ばかり語っている一方、カリバーは現代の仮面ライダーセイバー=炎の剣の復活を喜んでいました。また、これで他の剣士たちも動き出す の発言から、本の完成よりもむしろ、剣士である仮面ライダー同士の衝突を狙っているのかも。

もう一度冒頭のタッセルの語りを聞くと、大いなる本の力をわがものにしようと争いが起き、その結果大いなる本は分解され、バラバラになったわけで。これを踏まえると、大いなる本を構成するパーツの一部として、ワンダーライドブックもアルターライドブックも存在する と考えられます。

まとめ
~メギドたちの目的も、カリバーには通過点でしかない?~

ということは、せっかくアルターブックを完成させても、(=メギド達の目的)カリバーの目論見通りに剣士同士が争えば、また以前と同じように本がバラバラに飛び散ることになります。彼らも自分たちの悲願達成のためにカリバーに従い、あわよくば利用してやろうと考えているかもしれませんが、それはカリバーも同じ。もしかすると、カリバー側の方が野望は大きくて、メギドらが抱く目標も立派だけれど、カリバーにとってはメギド達が抱いている目標というのは、ただの通過点なだけ なのかも。利害関係の一致による、一時的な共闘みたいなものですね。

そもそも目標が同じであれば、憎むべき敵=ソードオブロゴスの剣士 という共通項がすでに存在するのに、カリバーだけ変身を解かずに正体を隠しているのもおかしな話。(メギド達は15年前の戦い=飛羽真の夢の景色 の中でカリバーが先代の剣士と戦う中、同じように、赤(ストリウス)青(ズオス)黄(レジエル)を基調とした怪人体で戦っているのでカリバーには正体が判明済み)自分が人間だということが彼らメギドにバレると都合が悪いから、仮面を被っているわけで。

公式に年間通して10人以上のライダーが出ると明言されていることからも、ライダーVSライダーの構図に入っていくことが予想できる今作品。もしかすると、アルターブックが適当なところまで出来上がったら…。

以前私は過去記事で、仮面ライダーバスター・尾上亮が九条貴利矢のようにならないか心配だと書きましたが、今年の年内退場枠はカリバーにとって目的・存在価値のなくなった彼らなのかも。

そう考えると、あぁ恐ろしや恐ろしや。
仮面ライダーカリバーは一体何を考え、どこを目指そうとしているのか?要注目で見守っていきたいと思います。 それでは、今日はこの辺で。
~風の向くまま。気の向くままに~